広尾『ローストホース』世界一の馬肉を店主のこだわりで仕上げる(会員制)

2015/5/11


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この店を紹介するかどうかは少し迷った。

これからも月に2回は行きたい最高におすすめできるお店なのだが、会員制だからだれでも行けるわけでもない。そして会員は募集していない。けれども、facebookのタイムラインを見ていると行っている人も多く、会員権も数百枚と聞いているので行きたくなった人は知人づ手で会員を探してみれば良いかと思い、紹介することにする。なによりも私が紹介したくてたまらないのだ。

 

広尾ローストホース

会員制のため住所や電話番号は非公開。

来店時に写真を撮っていいか店主に確認をとったところ、写真とってブログやfacebookに投稿するのはいいけれど、住所や電話番号を出さないことと某点数の付くレビューサイトなどは嫌いだと言っていた。Tanosyは私のブログということにしておこう。

ここは世界一の馬肉が食べられる。ここかもしくは熊本に1件同じく最高の馬肉を取り扱う店があるらしいが、そこだけ。

とにかく素材が良い。その上、店主のこだわりが半端ない。料理は全てお任せになるので1品ずつ紹介しよう。

 

1、季節のスープ2015-04-22 17.21.19

 

馬肉は体を冷やすということで前菜替わりの1品目は温かいスープを。

 

2、馬刺し5点もり

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奥の薄切り肉は口に入れた瞬間口内の温度でとろける。右のとろたくはトロ部分とたくわんを細き刻んでノリを合わせたもの。たくわんの感触と、とろとろですぐになくなってしまう馬肉がちょっと寂しい。ノリの風味もヨロシ。

中央は霜降り部分を寿司にして上に塩水うにを載せたもの。固めのシャリに、溶けてなくなる馬肉、混ざりっけのないピュアなウニの濃厚な味と香り。左奥がカイノミ、肉々しい噛みごたえのある肉は生肉を食べている!という充実感で最高!そしてたてがみ。とろけてくのはもちろんだが、うっすら繊維状になっているのがわかるだろうか?これが本当のたてがみ。素人が居酒屋で出そうとすると業者から偽物を掴まされることも多いとか。序盤からこんなに幸せでイイのだろうか?

 

3、レバ刺しとはつ刺し

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奥がハツ刺し、オリーブオイルとお塩。上品でクセのないプリプリの身肉。上品な味なのでこれはごま油ではなくオリーブオイルで正解。

そしてレバ指しはごま油とお塩。よく慣れ親しんだ味の組み合わせだがこれは馬、全く臭みがない。ザクザクとした食感は同じだが噛んだときの風味がより滑らかで淡い。

 

4、馬肉のてんぷら

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どこの部位か失念。カイノミだったような。肉類のてんぷら自体あまりポピュラーではないが、馬肉の天ぷらはおそらく人生で初めて。

そしてこの日の火を通した馬肉1品目。お塩でそのままかぶりつく。中はほんのりレアで柔らかく、肉の旨味というよりも柔らかい美味いものを食べているという口福感。できればあと3個ぐらい食べたかった。

 

5、馬肉のユッケ、卵黄のエスプーマとイカ入り

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この日は良いうにとイカがあるということで、ユッケにはイカが添えられた。

いかの上には卵黄のエスプーマ、いかの下にはもちろん馬肉。

馬肉の旨味と卵黄の濃厚さ、口内に当たるいかの弾力と噛んだ際のねっとりとした食感。最高だ。このままご飯に掛けて書き込んでしまいたかったが、コースはまだまだ続くのだ。

 

6、エリンギと玉ねぎ

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今回の会員は、全員がクラウドファンディングで支援した人ということになる。そのクラウドファンディングで集めた資金を何に使ったかというと、めちゃくちゃうまく焼ける“釜”だそう。食在を焦がさずに、中の水分を逃さずに焼ける素晴らしい釜があるそうでその購入にクラウドファンディングを利用したらしい。そして、その魔法のような釜の実力を見せるために、釜で焼いたエリンギと玉ねぎを出してくれた。

エリンギに包丁を入れると中から溢れ出てくる水分でまな板が濡れる。口に運ぶときゅきゅっとしたぷりぷりの感触と共に大量のジュースが溢れる。

 

ナンダコレ?

 

こんなエリンギは初めて食べた。

そして玉ねぎもやばい。歯がいらないほどとろっとろの玉ねぎを持ち上げると、まるで雨が降ったように持ち上げたはしの先端から数滴雫が落ちる。玉ねぎの中にこんなに水分が入っていたのか?信じられない。そして今まで食べた玉ねぎのオーブン焼きの中で間違いなく一番うまい。「これだけ中の水分を逃さずに焼ける釜で、馬肉を焼くとどうなると思います?」店主はそう言いながらこちらを見るが、エリンギや玉ねぎのように中の水分を逃さずに馬肉を焼くとなると、そうぞうしただけでわくわくが止まらない。

飲んでいたハイボールを一息に飲み干して、飲み物をグラスワイン赤にチェンジした。

 

7、箸休め(ビネガー漬け)

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肉が焼きあがるまで箸休めに、と出されたお漬物は一見白菜ときゅうりの塩漬けかと思っていた。

しかし、よくみるとズッキーニと玉ねぎと白菜だ。

味も塩漬けではなくビネガーでつけた酸味の強いもの。

フライングで飲み始めた赤ワインとの相性は疑問だが、漬物までいちいちうまい。

箸休めでひと呼吸を置きながら、これまでに食べたものを思い出す。

最高の体験だった。しかし、これからが本番。メインのローストホースが2種類出されるのだ。

 

8、ローストホース(ロース部分)

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アルミホイルに包まれた何かが運ばれてきた。

そしてこのまま少々時間を待つ。この待ち時間が肉汁を落ち着かせ中にじんわりとめぐるために必要なのだ。

そして店主登場、かたまり肉をバッサリとカットしていく。写真で2人分なのでボリュームも十分。

カットした断面からとめどなく溢れ出す肉汁…ではなく、絡まりをカットした段階ではゆっくり漏れ出し始めるといった状態。この状態から力を加えたり押したりすると肉汁が溢れ出す、この状態が100点の焼き加減らしい。

カットした肉をお塩につけて頂くと、もう言葉にならない。ジューシーで肉汁が溢れ出す、けれども脂の少ない赤身肉。

2枚3枚と食べ進め、夢中で赤ワインを口に含む。1つだけ失敗したことがあった。

肉を直接塩につけて食していたら、肉汁で塩が濡れまくって塩がビチャビチャになってしまった。まさかこんなに肉汁があるとは思っておらず。肉は取り皿にとり、手または箸で塩をすくって肉につける事をおすすめする。後半はそうやって食べた。赤ワインも水の様に飲んだ。

 

9、ローストホース(ばらうす)

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メイン2品目ももちろんローストホース。

今回はアルミホイルで包まれた肉に、なぜか本わざびと鮫肌のおろしがついている。

脂ののったばらうすという部分で、いろんな食べ方を試行錯誤した結果、結局わさびと醤油があうということになったそうな。

そしてこのわざびも良い寿司屋や使う最高のわさびで値段が高くてどうしようかと試行錯誤した結果、同じ畑で採れた同じ味だけれども寿司屋では使わない小さな軸の規格外品を手に入れることができたとのこと。

うすうす気づいていたが、この店主こだわりが変態だ。私が好きな店の店主は変態が多いのだが、間違いなくこの人も同じ匂いを感じた。もちろん、いい意味だが。

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待ち時間が長く感じた。

待っている間も会話の9割は肉の話でこれまでに食べたものの感想から、このばらうすの部位の話、寿司屋の本わさびに感動して、自分で鮫肌のおろしと本わさびを買って下ろしている話などをして待っていた。そして同伴者に私も十分変態だと言われた。

もちろん、いい意味だが。

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これも2人には十分なボリューム。

大量に切り分けられた肉に、自分でわざびをすり、肉に載せる。醤油を汚さないようにわざびをつけた上側ではなく、下側を醤油ざらにバウンドさせて口に入れる。

なんだこれ?スープか?口中に肉汁と脂が広がり、醤油の旨味と本わざびの爽やかな香りがそれを増幅する。

しょうゆも、普通のものよりも濃く甘い。九州のたまり醤油のような印象。

良いオリーブオイルの様に上質な脂はもたれない、そう店主が言っていたが正直どうでも良かった。ただただ夢中で肉をとり、わさびをすり、最後の1枚を口にいれ、残った赤ワインを口に流し込んだ。

 

10、締めご飯(ダブル卵かけご飯白トリュフオイル)

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大量に肉を食ったはずだが少し物足りない。まだまだ食べたい!そう思わせるだけのコースだったが、残念なことに目の前の食器は全てたかづけられてしまった。そう、これで終わりなのだ。名残惜しいが仕方がない。

そう思っていたら締めのご飯が運ばれてきた。なるほど。これならば量も丁度いいかもしれない。

ご飯、卵黄のエスプーマ、いくら、そして白トリュフオイル。

卵黄のエスプーマもたしかにうまいのだが、いくらの旨味と塩気がちょうど調味料として、口の中で潰すごとにエスプーマご飯に深みを出してくれる。そして、白トリュフオイルが卵黄のエスプーマにめちゃくちゃ合う。結構なボリュームだったが感触。

 

11、ローストいちご、バニラアイス添え

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同じ釜でローストしたあまおう(いちご)をは外側がうっすら焦げ色が付いている。

口に運ぶとまだ熱く、強烈に甘く濃いイチゴジャムの様だった。たいして期待していなかったのだがこれはうまい!

デザートでさっぱりさせるということぐらいは飲食店をやっていれば気がつくだろうが、ローストホースのお店だけにデザートも釜を使ったものを、という発送は、やはり店主が変態的にうまいものを出したいと情熱を注ぎ込んでいるからだろう。

 

全11品、酒は飲み放題で1人6500円

6500円で買える幸せ度ランキングがあるとしたら、現時点では間違いなく1位になるだろう。

自分も多少はうまいものを食って生きてきているが、倍の13000円でも通う。

※ちなみに6500円は1枚の会員証に付き会員込み4名まで。5名以上からは10000円

 

いかがだっただろうか?

深夜に見ている人は飯テロだと悶え、唾液と空腹と戦いながら読んだ記事かもしれないが、私も書きながら自分で行きたくなった。

 

繰り返すが、ここは会員制。

数百枚流通しているという会員を見つけ出してなんとしてでも行ってみるといい。
[2015/5/11追記]
また行ったので写真などを追記。
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まずは刺身盛り合わせ

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今回は同行者にレバーが苦手な人間がいたので急遽別の部位を刺身で。

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ニンニクの芽を巻いた馬肉てんぷら

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卵のエスプーマユッケ。今回はカニといくらがてんこ盛り。

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ローストホース1種類、今回は4人で行ったのでローストホースは3種類だった

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ねぎ。このとろとろのねぎもたまらん。ぶり大根の様に、旨みをねぎに吸わせたねぎが主役の一品

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ローストホース2種め

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ローストホース3種め

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締めご飯。卵のエスプーマをご飯の上にかけて白トリュフオイルをかけたもの。

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湿ご飯には、馬肉カレーが添えられた。肉々しい肉だらけのカレーがエスプーマたまごかけご飯に合う。

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カレー。

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デザート1、白ぶどうのオーブン焼き

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デザート2、オーブン焼きバナナとバニラアイス

 

 今回のお店

広尾『ローストホース』

※会員制のため住所電話番号非公開

※2015/12/28 2年目も会員制となった。